カンディンスキー【『一日一文 英知のことば』から学ぶ#040】


【2月9日】カンディンスキー:1866.12.4~1944.12.13

バラ色、ライラック、黄色、白、青、浅緑の、真紅の家々や教会――それぞれが自分たちの歌を――風にざわめく緑の芝生、低いバスでつぶやく樹々、あるいは千々の声で歌う白雪、葉の落ちた樹々の枝のアレグレット、それに無骨で無口なクレムリンの赤い壁の環。……このときを色彩で描くことこそ、芸術家にとって至難の、だが至上の幸福である、とわたしは考えたものである。

『カディンスキーの回想』西田秀穂訳、美術出版社、1979年

【アタクシ的メモ】
ワシリー・カンディンスキーは、抽象絵画の創始者とのこと。様々な色を「自分たちの歌」にたとえるところが、とても画家らしく感じる。