0001/1000 歴史 アルファベット:要約『1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365』

紀元前2000年ころ、古代エジプトのファラオたちは、奴隷たちがエジプトの文字ヒエログリフ(神聖文字)を読めず頭を悩ませていた。

太古の文字体系は、エジプトのヒエログリフを含め、どれもたいへん面倒で、覚えるのが難しかった。文字が何千個もあって、その一字一字がひとつの意味、つまり単語を表していたからだ。

そこで4000年前のエジプト人は、奴隷とコミュニケーションを取るためヒエログリフの簡略版を作り、これが今に伝わる多種多様なアルファベットの起源になったと、言語学者たちは考えている。

これにより、古代人のコミュニケーション方法は様変わりした。文字が表すのは音だけになり、文字の数は数千個から数十個にまで減り、文字を覚えて使うのが、はるかに楽になった。

エジプトの奴隷たちは故郷に帰るとき、この文字体系も一緒に持ち帰った。アルファベットは近東に広まり、ヘブラ文字やアラビア文字など、この地域のさまざまな文字体系の基礎になった。

一方、海洋交易民族フェニキア人は、地中海沿岸で出会った人々にアルファベットを伝えた。ギリシア文字とラテン文字は、この古代フェニキア文字を基にしたものだ。現在では、西洋の言語は英語も含め、ほとんどがラテン文字を使っている。

『1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365』より